BVLOS - 視野外飛行について
BVLOS(Beyond Visual Line of Sight)は、操縦者が直接目視できない範囲を超えて無人航空機(ドローン)を飛行・操作する測量技術です。従来のVLOS(Visual Line of Sight)飛行では操縦者が常に機体を視認する必要がありましたが、BVLOSではこの制限を超え、広範囲の測量を効率的に実施できます。
BVLOSの定義と基本概念
BVLOS飛行とは、操縦者が無人航空機の位置を直接目視せずに、自動操縦システムやリモートパイロット、または地上ステーションからの指令に基づいて飛行させる方式です。測量分野では、広大な敷地、山岳地帯、海域などの調査において非常に効果的です。
日本国内でBVLOS飛行を実施するには、国土交通省から特別な許可申請が必要であり、厳格な安全基準を満たす必要があります。操縦者の技量、機体の性能、気象条件、飛行ルート、保険加入状況など多くの条件が審査されます。
測量におけるBVLOSの応用
広大なエリア調査 BVLOS飛行により、数平方キロメートルに及ぶ敷地を単一フライトで撮影できます。[GNSS Receivers](/instruments/gnss-receiver)と組み合わせることで、正確な位置情報を付与した画像データを取得でき、精密な地形図や正射画像の作成が可能になります。
災害調査と復旧計画 地震や豪雨による山地災害、河川氾濫の状況把握において、BVLOSドローンは迅速かつ安全に広域調査を実施できます。得られた画像データは災害復旧の優先順位決定に活用されます。
インフラストラクチャー点検 電力線、ガスパイプライン、河川護岸などの線形施設の点検にBVLOS飛行が用いられます。操縦者が危険区域に立ち入ることなく、安全に調査を完了できます。
技術的な要件と機器
BVLOS飛行には、高度な自動操縦システムが装備された無人航空機が必要です。[Leica](/companies/leica-geosystems)やDJI、Freefly Systems等の主要メーカーが提供する機体には、衝突回避システム(obstacle avoidance)、高精度GPS、複数のセンサーが搭載されています。
地上システムでは、リアルタイムキネマティック(RTK)対応の[GNSS Receivers](/instruments/gnss-receiver)により、センチメートル級の位置精度を実現できます。また、地形測量にはLiDARセンサーも併用され、詳細な3Dデータが取得されます。
実務的な事例
太陽光発電施設の面積計測 BVLOS飛行により、大規模な太陽光パネル設置エリア全体を撮影し、正確な面積計測を実施できます。従来は複数回の有人測量が必要でしたが、1回のフライトで完了します。
農地の面積測定と変化監視 農業振興地域における農地転用許可申請では、正確な面積計測が必須です。BVLOSドローンで定期的に撮影することで、農地の状態変化を監視できます。
規制と許可申請
BVLOS飛行は航空法により厳しく規制されており、事前に国土交通省への許可申請が必須です。申請には、操縦者の技能証明、機体の安全性確認、保険証券、飛行計画の詳細、周辺住民への通知体制などが必要となります。
まとめ
BVLOS飛行は、測量業務の効率化と安全性向上をもたらす重要な技術です。適切な許可申請と安全管理体制の構築により、広大なエリアの迅速かつ正確な調査が実現できます。